2015年9月18日金曜日

ついに、ファーガソンFE35を見つけた!!?

超ひさしぶりの更新です。時事ネタブログでは無いとはいえマイペース過ぎですね(苦笑)

●第2回、オールド・トラクター展示会にて

2015年8月22・23日、北海道十勝は音更(おとふけ)町駒場にて「オールド・トラクタ展示会」が開かれました。昨年発足したオールド・トラクター保存会による2回めの展示会です。

このイベント、昨年の第1回は終了後に知って悔しい思いをしたものでした。

●気になる一台

適切なクラッシックぶりのトラクターが多数参加していて大満足のイベントでしたが、一台、割とよく見る機種ながら私(だけ)が大興奮していたのがコレです。

一見すると、屋根にバンパー、フロントフェンダー等、オーナー手製のカスタムが施されたマッセイファーガソンMF35ですよね。

Ferguson-FE35

MF35は後の35Xも含めて日本に多く輸入されたことから、この形のトラクターは年式の割に良く見かけますし、世界的にも製造国を変えながら長く生産されている名機です。このイベントでも他に35Xが2台有りました。

なので、例えば、私が車で走行中にこの個体を見かけたとしても、あまり気に留める事無く通り過ぎたであろう車両です。

●ところが・・・

Ferguson-FE35

んん!? 

しかし!近づいて私は驚きました!

エンジン・車体といった鋳鉄部分はグレーに塗られていますが、所々がブロンズ色に輝いて何だか凄いオーラを発しているではないですか!

Ferguson-FE35

オーナー様の好意で給油用フードを開けてもらうと鉄板パネルの内側はグレー!

ちなみに他所の35Xも同じく開けて貰ったのですが、そちらはボディ同色の赤で違っているんです。


鼻先の飾りは有りませんでした。一見するとの穴もなかったのでパテ埋めしたのかと思っていたら、キョンシーの札のようにぶら下がった説明書きの下に3つの穴が隠れていました!

初期の35につく 「Ferguson」表記のエンブレムは横長の小さいもので、資料を見ると横3ピンが突き出ているようです。

さらに穴といえば、ボンネット横後方に穴を塞いだらしいリベット3個が有りました。そこは初期FE35の場合は「Ferguson-35」の立体のバッチが有る所です。しかしMF35になると機種名はデカール表記に変わっているので穴自体がなくリベットで塞ぐ理由がそもそもありません。

 つまり・・・以前紹介したコイツの実車だ!



1956年の生産開始から1年ほどしか作られなかったマッセイ・ファーガソン35の極初期仕様がこれ。

当時、既に会社名は「マッセイ・ハリス・ファーガソン」だったもののエンブレムはシンプルな形の「ファーガソン」表記でした。それらが格好良いかはともかく希少性があるので、アホなトラクター・ウォッチャーとしては一種の憧れを抱いていたマシンなのです。

 ファーガソンのエンブレムが付いた物は、かつてニセコで観た時に旧ブログで書きました。しかし、あの時は赤いボディだったので、以来、いつかはこのグレー/金の「これぞFE35」という奴を見たいと思っていました。
 ちなみに当時は知りませんでしたが、私達の知る赤いMF35への変化は何段階かを経て行われいて、端境期の「初期エンブレムでありながら赤/グレー」というニセコの個体ズバリの仕様も存在しました。確かにシリアルナンバーもその時期に相当する物でした。知ってしまうとあれはあれでじっくり見たくなりますね・・・あれ、消えちゃったんだよね・・・

◆◆◆◆

今回の個体はオーナー氏によると、中古で入手した当時から既に赤/グレーの塗装だったそうで、当然ながら本来はグレー/金の貴重なモデルという事はご存じなかったようです。

というか私だけ騒いでるのですが(笑)

 勝手な想像ですが、最初のオーナーは金/グレーを入手したものの、時代を経て中古業者などの手を渡る過程で「人気のMF35」の色に塗り替えてしまったのではないでしょうか。そちらの方がより新しい上に見慣れていて、しかも評判の良い名機ですから、地味で趣味の悪い色のマイナーバージョンよりは高く売れそうではあります。


ようやく出会えたレアな機種が特徴を全て消すように改変され、平凡なマッセイ・ファーガソンMF35風になってしまったのは皮肉としか言いようがないですが、時代を経る過程で普通に変更されたものである以上、他人がどうこう言える事でありません。コレもまた立派な車歴と言えるでしょう。

それでもオリジナルの金色塗装であったなら、このイベントでも一味違った個性を放ち自慢の一台になれただろうと惜しい気がしました。



そうそう、このトラクターは、私が興味を持っているスピンナ型のポテト・ディガー(トラクター仕様)を牽引していました。写真はカバーを外したところです。ヒッチで持ち上げて車輪を手で進行方向に回したらフォーク部分も回りました。車輪を逆回転させると1ウェイ・クラッチがパチンパチンッと効いて空回りしました。いやメカ的に理解していましたが実際に作動を観れて嬉しかったです。またフォークをスティックでなく別軸の円盤で規制する珍しい方式なのもよかったです。


※オーナーの方には長いこと話し相手になって頂き感謝です。

※ ここでは「FE35」「MF35」としていますが、赤いMF35でも銘板上ではFE35のままなので正式な識別法ではありません。



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旧ブログ 突然ですが・・・。 マッセイ・ファーガソン 35



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